私がNikon Z5を購入したのは2023年12月。気がつけば、もうすぐ2年――
この1年11ヶ月という期間、仕事・スナップ・旅行と幅広くガシガシ使ってきた中で、「買ってよかった」「こういうところが使いづらい」といったリアルな感想をまとめました。

NikonZ5+NikonZ40mmf/2
Z5を選んだ背景
今でもNikon D750とAF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR(学校撮影ではTAMRON 28-300mm F/3.5-6.3 Di VC PZD (Model A010))の組み合わせをメインで使っています。

NikonD750+AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR
しかし、ミラーレスへの移行を視野に入れ、描写の変化・機動力・レンズ資産の活用を考えて「Zマウント」に切り替えることを決めました。
その際 D750資産を活かせる「Z5」が候補となり、「安定感・導入しやすさ・将来性」の観点から導入に踏み切りました。
実際にその選定理由については、こちらの記事でも詳しく触れています。

NikonD750とNikonZ5

Z5を導入した当時はNikonFTZⅡアダプターを使用して「NikonZ5+AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR」の組み合わせで使用していました。

NikonZ5+AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR

使用していた感想としては、実用性としては特に問題なく使用できました。AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VRの場合はZレンズと比べてもオートフォーカス速度も不満はなく、画質も十分のものでした。不満点としてはFTZⅡを挟むことでカメラシステムとしてのバランスの悪さがあります。大きめのレンズだとボディとのバランスが悪く、フロントヘビー気味になります。1-2時間程度の撮影では気になりませんが長時間の撮影ではそのアンバランス差がとてもストレスになりました。NikonZシステムへの以降を考えている人にはZレンズを一本はセットで購入することをオススメします。
2年使って感じた“良かった点”

- 高画質・階調の余裕
ハイライトからシャドウの階調はさすがフルサイズ。D750からの乗り換えでも気になる点はありません。特に好感度耐性はD750と比べても強化されています。ISO感度は12800までは実使用に耐えれる印象です。 - ボディとレンズのバランス感
Z5+軽量ズーム・単焦点レンズの組み合わせが思いのほか軽快。旅行やスナップでも「持ち出したくなる」セットになっています。実際、公園スナップの記事でもこの組み合わせの良さを書いています:久しぶりの公園スナップ【Nikon Z5+NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR】 - Fマウントレンズ資産の活用力
FTZアダプターを介してFマウントレンズ(一眼レフ時代のレンズ群)も使えるため、D750時代のレンズを活かしながらZマウントに順応できたのも大きな安心材料でした。こちらも関連の記事で言及しています:Nikon Z5で初代AF-S DX18-200mmを使う - 仕事サブ機+私用機としての活躍
仕事のメイン機をD750のまま維持しつつ、Z5にレンズを切り替えるという“二台持ち”体制が功を奏しました。こちらの記事で機材のすみ分けについても整理しています:フリープロカメラマンのカメラのすみ分け
気になった点・改善してほしい点

カメラ :NikonD750
レンズ:TAMRON 100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USD (Model A035)
- AF-C/動体撮影の難しさ
仕事で動きの速い被写体を追う場面では、Z5のAF-Cがやや苦手という実感もありました。詳細は以下記事で触れています:Z5 AF-Cで追いながらの動体撮影はキビしい(実体験)
小中学生の運動会や動きの想定のできる動体撮影は対応できる印象。しかし、動物などの動きが早く、動きが想定できない対象物の場合は厳しい印象です。 - EVF・背面モニターの応答
「新機種ほどではないが」という印象。撮影頻度からすると十分ですが、もう少しレスポンスや解像感の向上を期待したいところです。 - ボディ内手ぶれ補正+レンズ選びの重要性
手ぶれ補正は有効ですが、暗所・望遠撮影ではレンズの明るさや最大撮影倍率も影響してくるため、レンズ選びが運用のキモになります。特に暗所でのAFが弱点なので、明るいレンズを使用することでAF精度も向上します。
今振り返れば「もっと早く買えばよかった」

実際に使っていて素直に思うのは――「もっと早くこのZ5に移行しておけばよかった」ということ。
仕事用に導入したZ用ズームレンズの「NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR」の記事でも書いたように、Z5+このレンズの組み合わせは仕事・旅・スナップと幅広くこなせるセットです。
撮影スタイルをシンプルにして、機材の重さ・レンズ交換の手間を減らしたいと感じている方には、Z5(Zシリーズのカメラ)は非常に有力な選択肢と言えるでしょう。
今でも「買い」の一台か?
2025年11月時点で考えると、Z5は依然として「買い」のカメラです。確かに最新機種と比較すれば機能面で劣る部分もありますが、“描写+運用力+価格”のバランスを考えれば十分に魅力的な存在です。これからZマウントを始める方、あるいはフルサイズデビューを考えている方には、まずZ5を選択肢に入れる価値があります。
一方で、資金に余裕がある方や、より快適な操作性・高精度なAF・動画性能を重視する方には、Z5ⅡやZ6Ⅲなど、後継機・上位機種の選択もおすすめです。特にZ6Ⅲはセンサー性能とAF追従力の向上が顕著で、よりハードな撮影現場にも対応できる万能機といえます。
ただし、Z5は発売から時間が経過した今も完成度が高く、価格も落ち着いているため、「初めてのZシリーズ」としての導入機としては依然として非常に魅力的です。
まとめ

Nikon Z5は派手なスペックではありませんが、確かな画質と使いやすさを備えた“堅実なカメラ”。
約2年使っても不満より満足のほうが勝っており、「もっと早く買っておけばよかった」と感じるほどです。
レンズ・用途によって撮影領域も大きく広がるため、機材の整理・レンズ資産の活用・撮影スタイルの見直しを考えている方に、ぜひおすすめの1台です。
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