風景の移ろいや星の動き、街の夜景など、時間の経過を映像で表現できるのが「タイムラプス動画」です。Nikonのミラーレスカメラ(Zシリーズなど)には、タイムラプス撮影をサポートする機能が搭載されており、特別な機材がなくても本格的な作品を撮影することができます。
この記事では、Nikonユーザー向けにタイムラプス撮影の基本設定や必要な機材、撮影のポイントを詳しく解説します。

手軽にタイムラプスが撮れると言うとiPhoneが標準カメラアプリで撮影できることからタイムラプス撮影をしたこともある人はいるのではないでしょうか?それなのになぜ、わざわざカメラで撮るの?と言うとまずは画質が一眼カメラクオリティで作成できること。次にiPhoneだとどんなに長く撮っても30秒までの動画になりますが、デジカメを使うと30秒以上の動画を作成することも可能です。
また、ミラーレス一眼になってからはカメラ内でタイムラプス動画の作成までできるようになり、とても気軽な機能となっています。
タイムラプス撮影に必要な機材
- カメラ:ミラーレス一眼カメラ(レフ機で撮れるがミラーレスが楽)
- レンズ:風景や夜空なら広角、街中や動物なら標準~望遠
- 三脚:必須。ブレを防ぎ安定した撮影を行うため
- 予備バッテリー&モバイルバッテリー:長時間撮影になるので複数準備
- 大容量メモリーカード:RAWや高画質JPEGで連写するため
Nikonカメラでの基本設定
1. 撮影モード
M(マニュアルモード)推奨。シャッタースピード、絞り、ISOを固定することでフリッカー(明るさの変化)を防げます。

私はA(絞り優先モード)もおすすめです。絞りを任意で決めて、ISO上限オート(だいたい高くてもISO3200くらいが多いです)にします。そしてシャッタースピードの下限をシャッターインターバルを超えないように設定すると、環境の変化にもオートで対応できながら撮影できます。
これは私のおすすめなので、自分の撮りやすい方法を見つける参考にいただければと思います。
2. シャッタースピード

- 昼間の雲:1/100~1/250秒程度
- 夜景・星空:5〜20秒程度
3. 絞り(F値)

- 風景:F8〜F11
- 星空:開放またはF2.8〜F4
4. ISO感度

- 昼間:100〜400
- 夜間:1600〜3200(ノイズと相談しながら調整)
5. ホワイトバランス
オートではなく固定(晴天・曇天・電球などシーンに合わせて設定)
インターバル撮影の設定
Nikon Zシリーズには「インターバルタイマー撮影」と「タイムラプス動画撮影」の2種類があります。
- インターバルタイマー撮影:静止画を連続撮影し、後で編集ソフトで動画化(柔軟性が高い)
- タイムラプス動画撮影:カメラ内で動画ファイルを生成(手軽に仕上げたいときに便利)

Nikon公式ページの紹介はNikonZ8の活用ガイドを貼っています。自分のお持ちのカメラでも一度調べてみてください。
インターバルの目安
- 流れる雲:2〜5秒間隔
- 街の人や車の流れ:1〜2秒間隔
- 星空:15〜30秒間隔
空を撮るタイムラプスの基準設定
空の表情や雲の流れ、夕焼け、星空などのタイムラプス撮影に便利な基準設定です。明るさや雲の速度、星の動きに応じて調整してください。
昼間の空(雲の流れ)
- シャッタースピード:1/100〜1/250秒
- F値:f/8〜f/11
- ISO:100固定
- 撮影間隔:2〜5秒
- ポイント:雲の流れを滑らかに見せるなら短め(2秒)、ゆっくり変化を見せるなら長め(5秒)
夕焼け・朝焼け
- シャッタースピード:1/30〜1/125秒
- F値:f/5.6〜f/8
- ISO:100〜400
- 撮影間隔:3〜6秒
- ポイント:光の変化が早いのでマニュアル固定がおすすめ
星空(天の川や星の動き)
- シャッタースピード:10〜20秒(500ルール目安 → 500 ÷ 焦点距離)
- F値:開放(f/2.8前後が理想)
- ISO:1600〜3200
- 撮影間隔:20〜30秒(シャッタースピードに合わせる)
- ポイント:USB給電や外部バッテリーがあると安心
星の軌跡(スター・トレイル)
- シャッタースピード:20〜30秒
- F値:f/2.8〜f/4
- ISO:800〜1600
- 撮影間隔:1秒(ほぼ連続撮影)
- ポイント:数百枚を比較明合成して仕上げる
撮影のポイント
- バッテリー消耗に注意 → USB給電や予備バッテリーを用意
- ピントはマニュアルで固定 → AFだとフレームごとにズレる可能性
- 露出を固定 → 自然な動画に仕上がる
- RAWで撮影 → 後編集で補正しやすい
- 試し撮りをしてから開始 → 失敗を防ぐため

私は基本jpegで撮ってカメラでタイムラプス動画にしています。テレビなどで見るプロのカメラマンさんは結構RAWで撮っていると聞きます。特にISOを上げて撮る夜景などはRAWがおすすめとアドバイスされているケースもあるのでケースバイケースです。ただRAWで撮る場合はSDやCFなどの容量も注意しないといけません。
編集の流れ
撮影後は編集ソフトを使って動画に仕上げます。
- LightroomやNX StudioなどでRAW現像
- Premiere ProやDaVinci Resolveで動画に変換
- BGMやテロップを追加して完成(必要なら)
まとめ
タイムラプス動画は「設定を決めたら待つ」撮影スタイルですが、その分仕上がりは感動的です。最近のミラーレスカメラにはタイムラプス撮影を支援する機能が揃っているので、初心者でも安心して挑戦できます。
ぜひ三脚とカメラを持って、日常の風景や夜空をタイムラプスで切り取ってみてください。時間の流れを感じる特別な作品になるはずです。
カメラの基本




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