以前ご紹介した、SIGMAとタムロンの注目高倍率ズームレンズ。→ 発表記事はこちら。あれから時間が経ち、両レンズはより現実的な選択肢として話題になってきました。今回は、発売・最新レビューを踏まえて改めて両者の実力を再評価してみます。
注目製品
- SIGMA 20‑200mm F3.5‑6.3 DG Contemporary
超広角20mmから200mmまでを1本でカバー。旅行やスナップ、風景、人物まで幅広い用途に向いた万能ズーム。 - TAMRON 25‑200mm F2.8‑5.6 Di III VXD G2
明るい広角端(25mm F2.8)を持ち、高倍率かつVXDリニアモーターによる高速AFで実用性を高めたモデル。
シグマ 20-200mm F3.5-6.3 DG の実力

2025年9月に発表されたこのレンズは、世界初の20mmスタート×10倍ズームを実現。軽量設計(約550g)で持ち歩きやすく、リニアモーターHLAによるAFはスピードと正確さを両立。最短撮影距離も短く、ハーフマクロ(1:2)域に対応している点も大きな魅力です。
発売価格はSIGMA直販価格で143,000円(ソニーE/Lマウント)です。
タムロン 25-200mm F2.8-5.6 G2 の実力

タムロンの本レンズは、広角端の28mmでは開放F2.8を実現しながら望遠端200mmを実現した高倍率ズームレンズです。VXDリニアモーター搭載によりAF性能が向上しています。
25mm時では1:1.9とハーフマクロ撮影も可能です。
販売価格はTAMRON直売価格で128,700円(ソニーEマウント)
Nikonユーザー視点:依然として課題あり
両レンズとも非常に魅力的ですが、Nikon Zマウントには現時点で対応していません。これは多くのZユーザーのジレンマと言えます。私も含め、将来的な対応を期待する声が多いのが現状です。
そのため、現時点ではZユーザーがこれらレンズを使うにはサードパーティ性のアダプターやソニーαシリーズなどへのマウント変更が前提となります。
両レンズを改めて比較:向き・使い所の整理
| 項目 | SIGMA 20-200mm DG Contemporary | TAMRON 25-200mm G2 |
|---|---|---|
| ズーム域 | 20-200mm | 25-200mm |
| 明るさ(広角端) | F3.5 | F2.8(明るい) |
| 最短撮影距離 / マクロ | 28-85mmで1:2 | 25mmで1:1.9 |
| 重量・携行性 | 約550g。非常に軽く、高倍率ながら持ち歩きしやすい。 | 約575g。非常に軽く、F2.8スタートのレンズ。 |
| AF性能 | HLAリニアモーターで高速・正確 | VXDリニアモーターで高追従・静音 |
| 価格・コスパ | 直売価格143,000円 | 直売価格128,700円 |
まとめと展望
発表から時間が経ち、SIGMAの20-200mmとタムロンの25-200mm G2はいずれも 1本で旅・スナップ・ポートレートをこなせる”レンズとして、非常に魅力的な存在です。特にEマウントユーザーには大きな選択肢となるでしょう。
しかし、Nikon Zマウントユーザーにとっては現在の非対応状態が最大のハードル。将来的に両社がZ対応モデルを出してくれれば、Zマウントでも高倍率ズームの幅が大きく広がります。
私個人としては、どちらも「一本持っていると撮影の幅が広がる」レンズだと感じています。広角を重視するならSIGMA、明るさを重視するならタムロン。今後の動向には引き続き注目していきたいですね。



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