NikonD750 フルサイズ一眼レフカメラ

カメラ本体

カメラマン夫が初めて手にしたフルサイズセンサーを搭載した一眼カメラです。そして仕事・プライベートでも相棒として活躍してくれているカメラです。
そんなD750の使い勝手の良さを紹介していきたいと思います。

D750-概要 | 一眼レフカメラ | ニコンイメージング
ニコンのフルサイズフォーマットデジタル一眼レフカメラ「D750」の製品ページ。感性を、解き放て。カメラ、レンズ、アクセサリーなどの製品特長、主な仕様、撮影サンプル、関連製品に関する情報も。
カメラマン夫
カメラマン夫

写真を撮り始めてしばらくが経ち、カメラについての知識や経験が蓄積されると、自分の写真の質を向上させ、表現の幅を広げたいという欲求が湧いてきました。

D750を使い始めてから、そのフルサイズ機特有の高品位な画質や直感的な撮影性能に触れることで、表現力も豊かになり、新たな写真の世界へ掻き立てられました。

【この記事で分かること】
・NikonD750の特徴
・D750のオススメポイント
・D750の性能と機能

NikonD750の基本スペック

NikonD750 スペック

レンズマウント

Nikon Fマウント

センサー

センサーサイズ

フルサイズ(35.9×24.0mm)

有効画素数

2,432万画素

ダスト低減機能

映像エンジン

EXPEED 4

画像記録

記録媒体

SDHCカード
SDカード
SDXCカード

スロット数

ダブルスロット
SDカード×2

記録画素数

・撮像範囲[FX(36×24)1.0×]の場合:
6016×4016ピクセル(サイズL)
4512×3008ピクセル(サイズM)
3008×2008ピクセル(サイズS)

画像ファイル

JPEG/RAW(12・14bit)

動画

4K対応

記録サイズ

1920×1080:60p
1280×720:60p

記録形式

MOV

ライブビュー

フォーカス

TTL位相差検出方式

シャッター

シャッター速度

1/4000~30秒

連続撮影速度

最高約6.5コマ/秒

露出制御

測光方式/測光分割数

TTL開放測光方式

ISO感度

100~12,800(拡張ISO:50~51200)

AF

測距点

最大51点

ファインダー

視野率

100%

倍率

約0.7倍

ストロボ

内蔵ストロボ

液晶モニター

サイズ

3.2インチ 122.9万ドット

可動式

チルト式液晶

インターフェイス

インターフェース

USB2.0、HDMI

無線LAN

Wi-Fi機能

ネットワーク

NFC

-(別途通信ユニット有)

Bluetooth

-(別途通信ユニット有)

防塵・防滴

防塵・防滴

手ブレ

手ブレ補正機構

GPS

GPS

-(別途ユニット有)

電源

撮影可能枚数(ファインダー)

1230枚

撮影可能枚数(ライブビュー)

動画撮影可能時間

USB充電

使用電池

Li-ionリチャージャブルバッテリー EN-EL15bまたはEN-EL15aまたはEN-EL15

サイズ・重量

サイズ

140.5×113×78mm

重量

840g(バッテリー及びSDカード含む)

発売日

発売日

2014/09/25

 

カメラマン夫
カメラマン夫

D750を購入して、高い解像度や豊かな階調など、APS-C機では味わえなかった写真の表現力が大幅に向上しました。

特に、見やすい光学ファインダーや響きのあるシャッター音、そしてダイヤルやボタンの操作感など、入門機にはない要素が、写真撮影の楽しさを更に深めてくれました。

NikonD750の3つのポイント

Nikonフルサイズ機「最小・最軽量」(発売時)

APS-C機と並べても大きさもあまり変わらないサイズ感。
厚さもほぼ同程度。全体的にAPS-C中級機を一回り大きくした程度のコンパクト設計となっている。

モデル 高さ 奥行き 重量
Nikon D750 140.5mm 113mm 78mm 840g
Nikon D7000 132mm 105mm 77mm 780g

※重量はバッテリー、SDカードを含む

フルサイズ一眼レフと言えば、通常大きくて重く、がっしりした印象がありますが、D750はまさにそれを覆すような、コンパクトで軽量、そして薄型のボディを持っています。

Nikonらしい堅牢性も備えつつ、防塵防滴処理も施されており、登山や野鳥撮影などのアウトドアでも気軽に持ち出せます。

ホールドしやすいグリップ

初めてD750を手に持って感じた驚きは、そのホールドやすさでした。

今まで所有していた、一眼レフと比べてグリップ部が深く、指全体をしっかりとグリップできます。これまで小指を余らせてしまうカメラもありました。D750ではすべての指でしっかりホールドすることができます。

手全体でしっかりとカメラをホールドすることができるので、小型で軽量なボディも取り回しやすさをさらに向上させています。

チルト式モニターで様々なアングルで撮影

従来の一眼レフでは、地面すれすれの写真を撮るためにはピントや構図を当てずっぽうで調整したり、地面に這いつくばって撮影する必要がありました。

しかし、D750はフルサイズ機として初めてチルト式の可動液晶モニタを備えており、上向き90度から下向き75度まで液晶を自在に調節できます。これにより、さまざまな角度からの撮影が容易になり、新たな視点での写真が可能です。この機能によって表現の幅が広がり、地面すれすれからの写真も楽しく挑戦できます。

【D750がチルトを採用した理由】

D750はNikonのフルサイズデジタル一眼レフ機ではじめて、背面液晶にチルト液晶が採用しました。Canonは2010年からバリアングル液晶を採用していました。Nikonファンにとっては待望の可動液晶でした。当時「なぜチルト?」という疑問を持った人も多かったのですが、そこにはNikonのカメラに対しての哲学がありました。

Nikon曰く、撮影者の目は必ずレンズの光軸上になければならないと考えていて、液晶を横に開かないと上下に向けることができないバリアングル液晶は採用しないとのこと。他にも、バリアングル液晶は液晶左側にバリアングル機構を搭載するので、その部分にボタンが配置できなくなるということも理由となっています。

また、バリアングル液晶は液晶の支えが一箇所で、そこにストレスが集中してしまうことから、信頼性に重点を置くNikonが嫌ったとも推測されています。実際にNikon初のフルサイズミラーレスZ6も、バリアングルではなくチルト液晶となっています。Nikonがフルサイズ機にバリアングル液晶を採用する可能性は、今後も高くないです。

高い基本性能でハイクオリティの写真が撮れる

D750は当時の新開発センサーEXPEED 4が搭載され、目で見た光景に近く表現力豊かな写真が撮れます。(2023年8月現在の最新センサーはEXPEED 7

カメラマン夫
カメラマン夫

最新のセンサーがEXPEED 7です。しかもEXPEED 7が搭載されている機種はZ9,Z8と言ったプロ向けモデルです。ハイアマチュア向けのZ6Ⅱ、Z7ⅡのセンサーがEXPEED 6であることを加味すると、D750のセンサーは2世代前(プロ機から見ると3世代前)と考えることができます。2023年の時代では2世代程度のセンサーの差は、ほぼないと言っても過言ではありません。撮影者のスキルやアイデアで補える部分になります。

 

 

思い切ってISO感度が上げれる


【比較】
フルサイズ機、APS-C機、マイクロフォーサーズ機で撮り比べた写真。それぞれのカメラの発売時期が違うのとレンズが違うので参考程度ではありますが、フルサイズがAPS-C、マイクロフォーサーズと比較して高感度耐性が高いのがよくわかります。

D750を使い始めた際、驚いたのは高感度撮影への耐性でした。常用ISO感度が100~12800(拡張:50-51200)と高く、特に驚くべきはISO12800でのノイズの少なさです。

 

カメラマン夫
カメラマン夫

SNSで使う写真の大きさであればISO12800でも使える印象です。私は室内での動きものの撮影はISO8000を上限にしています(それでも驚愕の高感度性能でした)。静物を手持ちで撮影する時はISO3200程度が落とし所かなといった感想です。

プライベートで使用しているマイクロフォーサーズ機のDCーGF10では、ISOを上げるとどうしてもノイズが目立ちます。しかし、D750では、高感度でもノイズが驚くほど少なく、その違いに感動するレレベルです。
D750は風景から動体まで、あらゆるシーンで高いISO感度を使うことができ、シャッタースピードや絞りに余裕が生まれ、表現の幅が広がります。

肉眼に近い写真が撮れる

広範なダイナミックレンジと豊富な階調表現により、光や質感の表現がより鮮明に可能となります。

これらの要素により、従来と同じシーンでも、写真のクオリティが驚くほど向上したように感じます。

フルサイズで初めて撮影した瞬間、写真の階調の豊かさに本当に感動しました。それまで体験したことのない写真の奥行きと美しさが、D750ならではの特徴だと思います。

カメラマン夫
カメラマン夫

この階調(明るい部分から暗い部分)の繊細な表現はある程度、撮影に慣れてきたカメラマンさんなら同調いただける部分かと思います。初めてフルサイズ機(D750)で撮影した時の階調の豊かさはフルサイズ機(D750)を手にして一番感動した部分です。

正確なピントの合焦

AF(オートフォーカス)を支える測距センサーにも優秀です。日没後・夜明け前の風景や暗い室内のような環境でも高い精度でピント合わせが可能になっています。

夜明け前での撮影で肉眼でもうっすらとしか見えない物にピントを合わせ、先述の高い高感度性能によって目の前の風景を鮮明に写し出した時には本当にD750の性能の強さを感じました。

撮影を助けてくれる機能も豊富

最新のデジタル一眼カメラでは当たり前となっている機能ですが、D750の発売当時では画期的な機能で、今でも実用レベルで便利な機能を紹介します。

Nikonフルサイズ機では初のWi-Fi内蔵

Nikonのフルサイズ機で初めて内蔵Wi-Fi機能が導入されました。Nikon公式のアプリケーションを利用して、スマートフォンへの画像転送やリモート撮影が簡単に行えます。

【便利なリモート撮影機能】

カメラから離れた位置でもライブビューやシャッターをコントロールでき、集合写真などの撮影に便利です。

画像のシェア

簡単な手順で写真をスマートフォンに転送し、迅速にシェアできます。画像を転送中にも撮影を続けることができるため、効率的な撮影をサポートします。

安心のSDカードダブルスロット

Nikon D750は、二つのSDカードを同時に使用でき、連続記録やバックアップ記録、RAW+JPEG分割記録などの設定が可能です。これにより、撮影効率を向上させることができます。

カメラマン夫
カメラマン夫

実際に、私は1枚のカードを取り出して作業後に戻すのを忘れてしまい、現場に行ったことがありました。バックアップ用のSDが残っていて事なきを得ましたが、2枚のカードを使用することの安心感はあります。ダブルスロットは、撮影時のミスやトラブルを最小限に抑えることができます。

クロップ機能で画角を1.2・1.5倍に

Nikonのフルサイズ機にはクロップ機能が装備されており、撮影範囲を本体の設定で変更することが可能です。通常のFXフォーマット(フルサイズ)の画角に加えて、1.2倍の画角1.5倍のDXフォーマット(APS-Cサイズ)の画角にも簡単に切り替えられます。

この機能を使うことで、レンズの交換なしで焦点距離を1.2倍や1.5倍に変更することができ、被写体を大きく写したくなった際などに非常に便利です。また、変更した撮影範囲はファインダー内に表示される枠で確認することができます。

ちなみに、Nikon D750でクロップした場合、1.2倍の場合は約1546万画素、1.5倍の場合は約1094万画素の解像度で撮影されます。
D750|デジチューター - サポート | ニコンイメージング
ニコンデジタル一眼レフカメラ「D750」の機能と操作方法を、動画と音声で分かりやすく解説します。

バッテリーが長持ち

D750に限った話でないですが、一眼レフカメラはミラーレス一眼カメラと比較して長時間バッテリー駆動が可能です。バッテリーの不安はミラーレス一眼が高機能になってもつきまとう課題となっています。以下ではD750とNikonのミラーレス一眼Z6Ⅱでバッテリー持ちについて比較します。

Nikon D750は、Z6Ⅱと比較してバッテリー持ちが優れています。D750は、フル充電で約1,230枚の撮影が可能です。一方、Z6Ⅱはフル充電で約510枚の撮影が可能です。

以下は、Nikon D750とZ6Ⅱのバッテリー持ちを比較した表です。

モデル バッテリー持ち(フル充電による撮影枚数)
Nikon D750 約1,230枚
Nikon Z6Ⅱ 約510枚

このように、Nikon D750は一回の充電で長時間の撮影を可能にし、バッテリーの交換や充電の頻度を減らすことができます。

D750のデメリット

ここまでD750のいいところばかり述べてきたので、以下ではデメリットを記述します。

  1. 線通信の不安定さ: D750の内蔵Wi-Fi機能は便利ですが、無線通信が不安定です。画像転送やリモート撮影時に接続が途切れることがあります。最新機種と比べると不満点になるでしょう。
  2. 価格: 中古市場を含めてお手頃価格ですが、それはフルサイズ機の中での話になります。D750は中古で10万円程度(新品の時の半分から1/3程度にはなっている)。価格的なハードルが高い場合があります。予算を考慮する際に注意が必要です。
  3. ライブビューの性能: ライブビューモード時のオートフォーカス速度は、ミラーレスカメラに比べて遅いです(断言できるレベルで遅い:実用レベルではない)。動く被写体の撮影では、まず使えないです。
  4. ビデオ機能: 4Kビデオ撮影には対応していません。動画撮影も考えている人にはオススメしません。(静止画で使用なら必要十分)
  5. 連写速度: 連写撮影の速度は競技スポーツなどで高速連写が必要な場合にはミラーレス機と比べて劣るかもしれません。

これらのデメリットにも注意を払いながら、D750の利点と自分の撮影ニーズを照らし合わせて最適な選択をすることが大切です。

D750の作例

使用カメラ :D750 レンズ:SP AF 28-75mm F/2.8(Model A09 II) 露出補正:0 露出プログラム:マニュアル シャッタースピード :1/10  F ナンバー:f 32  焦点距離 :28mm(35mm換算) ISO :100 WB:Auto 三脚:ULTRA 350  編集ソフト:Affinity Photo
有明海の朝日。明朝のコントラストと明暗をイメージ通り表現してくれます。
使用カメラ :D750 レンズ:AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G 露出補正:-2 露出プログラム:絞り優先オート シャッタースピード :1/5  F ナンバー:f 11  焦点距離 :50mm(35mm換算) ISO :400 WB:Auto 編集ソフト:Affinity Photo WB:オート
夜のJR久留米駅。D750は暗所性能が高く、夜の撮影でもクッキリと撮影ができました。
使用カメラ :D750 レンズ:AF 28-300mm F3.5-6.3(Model A061) 露出補正:+0.3 露出プログラム:絞り優先オート シャッタースピード :1/320  F ナンバー:f 4  焦点距離 :75mm(35mm換算) ISO :200 WB:Auto 編集ソフト:Affinity Photo
フルサイズ機ならではのボケ味のある写真。D750を手にすると、写真の世界が変わります。
使用カメラ :D750 レンズ:AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G 露出補正:-1 露出プログラム:絞り優先オート シャッタースピード :1/2500  F ナンバー:f 10  焦点距離 :50mm(35mm換算) ISO :200 WB:晴天 編集ソフト:Affinity Photo
シルエット部分がただ黒つぶれするのではなく、太陽から緩やかに影になっていく様はフルサイズ機のD750ならではです。

使用カメラ :D750 レンズ:SP AF 28-75mm F/2.8 XR Di LD Aspherical [IF] MACRO (Model A09 II) 露出プログラム:マニュアル シャッタースピード :30秒  F ナンバー:f 2.8  焦点距離 :28mm(35mm換算) ISO :200

真っ暗な夜空から紫紺の空を切り取ります。D750の暗所性能の高さとフルサイズセンサーの組み合わせは夜景・夜空の撮影をワクワクしてくれます。

まとめ:D750はフルサイズ機を検討中のカメラマンにオススメの一台

Nikon D750は、メインで使っているカメラと言うこともあり、非常におすすめのカメラです。このフルサイズセンサー搭載機(NikonではFX機と呼ばれます)は2014年に登場しましたが、その性能は現在でも十分なものです。有効画素数2432万画素、ISO感度100から12800(拡張50-51200)、高速連続撮影約6.5コマ/秒、質量はバッテリーやSDカードを含んで約840gです。一眼レフの最終期モデルであり、そのスペックは今でも活躍できるものと言えます。

特にD750の大きな魅力は、フルサイズセンサーを搭載しながら軽量な設計です。これにより、高画質な写真や大判プリントが可能でありながら、持ち運びやすく使いやすい点が際立ちます。また、高画質なだけでなく、優れた低光撮影性能と広いISO範囲によって、暗所での撮影もクリアでノイズの少ない素晴らしい撮影が可能です。

さらに、高速連写と高精度なオートフォーカスは、動きの速い被写体や瞬間の捉えどころを逃さず、迅速で正確な撮影を可能にします。堅牢なボディデザインと防塵防滴構造も特筆すべきで、過酷な環境でも安心して使えるという強みがあります。

D750は、その性能と機能性を総合的に考えると、今でも非常に価値のあるカメラです。高画質な写真、優れた低光撮影性能、素早い撮影、堅牢な設計といった要素を手に入れることができ、幅広い撮影シーンで活躍することができるでしょう。

NikonD750で撮影したスナップ集

NikonD750
「NikonD750」の記事一覧です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました